2007年12月13日木曜日

掲示板「梁山泊」過去ログデータ 23 (2005年 5月 5日(木)~2005年 5月 4日(水))

ここのところのニュースから 投稿者:金 国雄 投稿日:2005年 5月 5日(木)20時24分29秒
 ここのところのニュースから、一部、今日より読み出した
ソースもあります。

朝鮮人徴用100社調査、韓国に遺骨返還 政府方針
http://www.asahi.com/politics/update/0505/004.html?t
金日成秘史伝える朝鮮族抗日闘士・李敏女史
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news/050428-5.htm
朝鮮族も慶尚道訛りを使う!
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news/050405.htm


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Re:DNA論争 ⑧ 投稿者:金 国雄 投稿日:2005年 5月 5日(木)20時05分13秒
○首藤委員 外務大臣、今警察という話がございましたね。警
察の科学鑑定も頼んだと。しかし、論文を精査していただけれ
ばわかると思いますけれども、警察は、白骨化した遺体のDN
A鑑定、さらに火葬された白骨のDNA鑑定に関しては、非常
に否定的な論文を幾つも書いておられますね。ですから、警察
自身が、果たしてこれは、サンプルを受け取ったとき、拒否さ
れたんじゃないですか。
 ですから、私はなぜこういうことを聞いているのかというと、
それは確かに不誠実だ、いかん、改めろと。しかし、不誠実だ
ったという根拠を私たちは見せなきゃいけない、示さなきゃい
けないんですよ。ですから、かつてのラングーン・テロのとき
には、その工作員も捕まえたり、白状させたり、いろいろなこ
とをやりました。それから、大韓航空機事件でアンダマン海に
飛行機が沈んだ、航空機が落とされたときは、実は非常にクエ
スチョンマークが多くて、今でも実はその事件は韓国でいろい
ろな問題になってきています。
 ですから、私たちが外交できちっと突きつけるには、やはり
我々は確証を持たなきゃいけないのに、それでは余りにも私た
ちの足元が弱いんではないですか。これで私たちが非常に怒っ
て、こんないいかげんなことをやっている国はもう許せぬとい
うことで怒って、それで経済制裁もあると言うわけですよ。
 国民の多くは、経済制裁というものがどんなに悲惨でどんな
にひどい結果になり、どんなに深刻なものかというのはほとん
ど御存じないからそう言う。しかし、もしやって、その結果が
何らかの形で、そのもととなった最初のデータがこれでしたと
いうことになったら、国際社会に対しても歴史に対しても、私
たちが正しかった、だからこういうことになり、たくさんの人
が最終的にはお亡くなりになったけれども、私たちがやったこ
とは正しかったと言えないではないですか、外務大臣。
 ですから、ぜひ、今からでも遅くありませんから、そのサン
プルを第三国に送るなり、あるいは、そのサンプルが本当に正
しいのなら、日本の国内でももう一度クロスチェックをするな
りしていただきたいと思うんですね。
 ともかく、その形で、経済制裁というのがありました。経済
制裁というのは、それは私も、世の中で経済制裁反対家という
ことで有名になってしまいましたけれども、私は私の信念とし
て、長年紛争地を見て、経済制裁ほどひどいものはない、本当
に経済制裁ほどひどいものはないと思っています。しかし、そ
れでも、国連の経済制裁を含めて、やることはあるでしょう。
やる機会もあるでしょう。しかし、それには、先ほど言いまし
たように、絶対に我々は正しい、最後は神に向かって、いや私
たちは正しかったと言えるだけの立場がないといけない、私は
そういうふうに思います。
 それから第二点は、相手の見方を見ながらやっていくという
ことですね。ですから、経済制裁に関しては政府も御検討中だ
と思いますけれども、一番軽いところ、相手の国の人々の生命
財産に直結しないものから始めるわけですよ。一番最初から始
めるのは、これはスポーツ交流の停止です。ですから、例えば
ソ連がアフガニスタンに軍事侵攻したときにモスクワ・オリン
ピックがとまるわけですよ。
 そこで、私が常におかしいな、おかしいなと思っているのは、
例えば最初に貿易停止、送金停止、あるいは定期航路の停止と
いう話が出て、一番軽いところである例えばワールドサッカー
の予備戦、これに関しては何の論議もないんですね。しかし、
世界的な歴史の経済制裁のテキストからいくと、当然のことな
がらスポーツ、それからいわゆる商品のボイコット、それから
いわゆる貿易の停止、それから送金停止、こうなっていくわけ
ですけれども。
 例えば、実際に平壌でワールドサッカーをやって、放映権な
んかも含めれば、そしてそこへ多くのサポーターが行けば、そ
れはもう何十億の世界となって、アサリの輸入とかカニの輸入
とか、それから無煙炭の輸入とか、そういうレベルではないぐ
らいの大きな外貨が北朝鮮に入るはずなんですよね。
 ですから、それに対しては、例えば、経済制裁は今検討中と
言っていますけれども、政府の検討項目の中にはワールドサッ
カーの予選の停止ということも考えておられるでしょうか。い
かがでしょうか。


○町村国務大臣 これは、警察庁の方でちょっとつくられた資
料を今事務方から受け取ったのでありますけれども、これは警
察庁の見解として受けとめていただければと思います。外務省
も別にこれは異存はないわけでございますけれども。
 横田めぐみさんの遺骨とされるものの一部から別人のDNA
が検出されたとする鑑定結果について、本件のネイチャー誌か
ら取材を受けた関係者にも事実関係を確認したところ、取材に
おいては、焼かれた骨によるDNA鑑定の困難性について一般
論を述べたものであって、鑑定結果が確定的でない旨や、ある
いは汚染された可能性がある旨応答した事実はなかったという
返事を受けているということだけちょっと申し添えさせていた
だきます。
 今委員から、スポーツについて、これも幅広い制裁の中で考
えたらどうかという御提言でございました。今私ども、直ちに
制裁ということではなくて、北朝鮮との交渉を引き続き続ける
というポジションでございますから、直ちに今これこれの制裁
措置をとるということを決めているわけではございません。い
ろいろなオプションがある。そのそれぞれについての可能性で
ありますとか影響、効果でありますとか、そういうことを今内
部的には検討しているという段階であります。
 スポーツはどうかということで、確かに先般、もう既に埼玉
スタジアムで行われた、今度六月八日に平壌で今度はアウエー
の試合があるということでございます。これをとめたらどうか、
あるいは不参加にしたらどうかという一つの御提案でございま
す。
 そういう考えはどうか、そういうことを検討しているかとい
うお話でございますから、それは可能性として今から全部否定
するつもりもございません。ただ、大変これは、率直に言って、
国民的関心の強いワールドカップサッカーでございますから、
これを今、政府として極めて否定的に考えている、不参加とい
う方向で考えているということでは決してございません。むし
ろ、円滑にこれがどうやったら行えるかという方向で考えてい
るのは事実でございます。
 ただ、委員御指摘のように、そんなこと言ったって、モスク
ワオリンピックのときはどうだったという御指摘も確かにある
わけでございます。
 しかし、あれは多分、私の記憶が正しければ、大部分の国の
共同作業といいましょうか、共同の不参加という決定に日本も
従ったということで、これは日本単独のいわば行為ということ
になりますので、今直ちにそれを中止の方向で、不参加の方向
で検討しているという状況にはないということは申し上げざる
を得ないところでございます。


○首藤委員 いや、誤解していただきたくないんですけれども、
それは全然違いますよ。
 だから、要するにそれは、いろいろやっていった方がいいわ
けですよ。人々の交流という点では、まさにこの2プラス2で
書かれた、平和的な統一という点には一番いいわけですよ。し
かし、それと、一方では制裁をしようと言う。だから、どこに
整合性があるんですかという、外交の矛盾を聞いているんです
よ。
 また、経済制裁がどんなに影響があるのか、その内容が一体
何なのかということを国民に周知させていますかということを
聞いているんです。
 ですから、私は今の政府の姿勢は非常に危ういと言わざるを
得ません。やはり外交においては骨太な、筋を一本通さないと、
これは向こうはちょろちょろ、いろいろ手を打ってくるわけで
すから、まさに日本の外交の足元が見られてくると言わざるを
得ないんです。世界的な外交の立場でいえば、それは当然のこ
とながら、いわゆる交流がすべてとまらないと、それは経済制
裁もスタートしないわけですよ。
 ですから、それをそういう形でおっしゃって、それはみんな
が楽しむからいいということになれば、それはやはりそれでま
た、日本の外交の矛盾が実は国際的に突かれる。それをどのよ
うに、一般の人たちには北の放送を通じて言っても、それはそ
ういうことを、おっしゃるとおりの、政府の言うとおりを放送
してくれる放送局も幾つもあるかもしれない。しかし、やはり
こういうことをやっていけば、やがては日本の外交を大きく崩
していくということがあって、やはりこの問題に関しては、本
当にきちっとした、揺るぎのない、政府の一貫した外交をお願
いしたいと思うわけであります。


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Re:DNA論争 ⑦ 投稿者:金 国雄 投稿日:2005年 5月 5日(木)19時44分38秒
 順序が逆になりましたが、

162 - 衆 - 外務委員会 - 1号 平成17年02月23日

○首藤委員
 さて、この2プラス2でも問題となりますが、北朝鮮の問題
ですね。今、北朝鮮との間では、本当に、北朝鮮側が核を持っ
ている、まあそれは持っているだろうとは思っていますけれど
も、それを公式に言うとか、いわゆる六カ国協議を進ませない
というようなことが言われまして、それが今度またがらっと変
わってきて、向こうもしたたかにいろいろ操作しているんだと
思うんです。
 ただ、日本の立場というのは非常に難しくて、ある意味で六
カ国協議を進めるにおいて日本の立場というのは存在感が大き
くて、日本の動きによってはそれが進まないというような現実
がございます。
 特に、感情的にも非常に大きな対立があるわけですね。外交
はもちろん感情を超えた冷たい冷たいものであると思いますけ
れども、最近の問題で特に我々をいら立たせているのは、拉致
事件を解決する、真摯に対応すると言いながら、全然真摯じゃ
ないじゃないか、うそばかり言っているじゃないか。写真もう
そだったし、それから横田めぐみさんの遺骨と言われるものも、
うそだった。
 こういうことで、我々国民もすごく怒っているし、私自身も
怒っているし、こんないいかげんなことをやったらだめだ、こ
ういうふうに思っているわけなんですが、一方、例えば写真に
関しても、では、科学的に言うと、必ずしも、うそかどうかは
わからないというような結果が出てくる。
 そして、最後に残った大きなテーマは、遺骨と称されるもの
の問題なんですね。
 これに関しては、三カ所に調査を依頼した。A、Bは結果が
出ない、要するにわからない。それからCで、これは帝京大学
の吉井富夫、帝京大学講師の方ですか、この方が、ミトコンド
リアの分析から、これは要するに全然他人のですよということ
を言われて、それ見たことかと日本国じゅうがわっとみんな怒
っているわけですよね。
 しかし、それに対して、何と、二月二十三日のネイチャー、
ウエブで見ると二十二日に出ていますけれども、世界の中で最
も権威のある科学雑誌の一つのネイチャーが、これは御存じの
とおり、大臣も御存じのとおり、これはもう本当に権威がある
雑誌で、アメリカのサイエンティフィックアメリカンとかイギ
リスのネイチャーというのは世界を代表するようなもので、特
にDNA関係に関しては物すごくしつこくやっていて、御存じ
のとおり、すべての人類がアフリカから来たとか、そういうよ
うなものはみんなこういうところへ載っているわけです。
 日本でも、我が国の南方熊楠なんという人は、無名の研究者
がネイチャーに論文が一つ載ったということで世界から認めら
れるようになって、やがて粘菌の研究者として大成していくわ
けです。
 そのネイチャーが、科学的に言うと、これはそんなこと全然
言えないよという論文を、二月二十二日のウエブサイト、そし
て二十三日に論文を中に出しました。
 これは大変なことで、世界では事実上日本の言ったこと、外
務省が言ったことを否定したわけですよ。私も全く専門家でな
いのでよくわからないんですが、何の根拠があって外務省は、
これは遺骨が本人のものでない、しかも刑事的にでもない、裁
判的にでもない、外交的に、この不透明な、不明確な、科学的
に立証されていないものを、逆に言えば国際的には拒否された
ものをぶつけてきたのか、そういうことなんですよ。
 私もこの吉井講師の本を拝見させていただきました。論文も
拝見させていただいて、本当に立派な方で、いろいろな研究を
されています。
 そして、その中において、また吉井さんは例えば遺骨調査団
にも多数参加されまして、例えばカザフスタンへの遺骨調査と
かやっておられるわけですけれども。そこでわかっていること
は、私は、DNA鑑定というのは火葬場で焼いた骨ではなくて
普通の骨であればすぐわかるのかと思ったら、遺骨調査団でも
判明率がもうめちゃくちゃに低いわけですよね。
 普通、DNA鑑定は、ミトコンドリア分析も含めてそうです
が、DNA鑑定、染色体の分析、それからミトコンドリアの分
析、それからそれを一部クローン化してやる分析もあるけれど
も、ほとんどは生体細片細胞なんですよ。生体の細片あるいは
生体微物といいますか、生物微物といいますか、どこかに生物
の本当に微細な細胞があって、そこからミトコンドリアを取り
出して、クローン化して、それを増幅していって、そしてこう
評価するというわけなんですよ。
 そこで、吉井講師自身が、このDNA分析のいろいろな問題
点をしっかりと把握されています。そして、その御著書の中で、
これは科学的な分析ではあるけれども、社会でそれを認知する
にはまた別の手続が要るということを書いてあるんですね。
 例えば、サンプルを取り上げた人の影響の検査、それから研
究室の環境、それはそうですよね。それから、いわゆるアメリ
カで、私もちょっと発音はわかりませんが、フレイ原則といっ
て、科学技術をもって裁判結果あるいは検察結果を出すときに
は、その結果で科学的な知識が本当に正しいのかどうかを明ら
かにする公聴会や、あるいはその実験室、あるいは実験に関係
した人のことをしっかりと調べてやらないといけないというの
が、いわゆる、うそ発見器のレベルからずっと進歩して今日に
まで至っていると言われています。
 常にやはりこのDNA鑑定に関しては、コンタミネーション
という、要するにどこかで間違った形で遺伝子が入ってくると
いう可能性はあるわけですけれども、では果たして、A、B、
Cであって、Cしか確証できなかった、要するに三分の一しか
なかったものを、そして国際的にもチェックせずに、そのサン
プルを国際的な機関、例えばイギリスの有名な機関とかあるい
はアメリカの機関とか、あるいは学会に調査を依頼するとか、
そういうクロスチェックをせずに、それを北朝鮮が不誠実なこ
との証拠として突きつけるのは、外交としてはいかがなもので
すか。
 私は、北朝鮮の外交というのは本当にひどくて、でたらめで、
本当にテロの事件でも腹立たしい思いを何度もしていますが、
しかしそれだからといって、我が国の外交が同じレベルにいて
はいけないんではないですか。
 北朝鮮の外交は瀬戸際外交と言われますよ。しかし、こんな
不確実なことで北朝鮮に対してぽんと突き返して、そして国際
的には二月にネイチャーで否定されるようなことがあって、そ
れに対して、例えば日本でサイエンティフィックアメリカンに
論文を寄稿するとか、そういうことをすることもない。そんな
のだったら、これは日本の方が瀬戸際外交じゃないですか。ど
うしてこのような外交を日本の外交として、外務大臣、展開さ
れているのか。日本の外交の信頼性をまさに国際社会で危うく
させているんではないでしょうか。いかがですか。
    〔大谷委員長代理退席、委員長着席〕


○町村国務大臣 御説明をいただいて感謝をいたします。私も、
率直に言ってそう詳しいわけでもなく、全く素人でございます
から、今委員のお話を大変注意深く聞かせていただきました。
 ネイチャー誌に何かそれらしいことが出ているということは
私も承知をしておりましたが、まだその論文そのものを実は読
んでおりませんので、そのネイチャー誌の論文が日本の鑑定結
果を完全に否定したものなのかどうなのか、ちょっと私もまだ
定かではないのでこれ以上のことは申し上げられませんが、私
どもとしては、事実関係だけ申し上げますと、横田めぐみさん
の遺骨であると提供されたものがあるわけでありますが、その
中から、DNA鑑定の知見を有する専門家が、まず検出できる
可能性のある骨片というものを十個選びました。慎重に選定を
して、警察当局から国内の最高水準にある研究機関等に鑑定を
嘱託したわけでございます。
 そのうち、帝京大学に鑑定を嘱託した骨片五つ、十のうち五
つを帝京大学に渡した。そのうち四つから同じDNAが検出を
され、また他の一個からも別のDNAが検出をされた。しかし、
そのいずれもが横田めぐみさんのDNAとは異なったという結
果が警察の方から私どもの方に届いたわけであります。
 今のお話を聞いておりますと、さらにそれをまた別の機関に、
クロスチェックというんでしょうか、した方がよりよかったの
ではないかという御意見も、私もそれを否定するものでもござ
いませんが、しかし私どもとしては、警察が最も信頼するもの
としての依頼をした帝京大学の結果ということなものですから、
まあそれは正しいんであろうな、こう思いまして、直ちに先方
に対する反論をしたということでございます。
 したがいまして、今からでも遅くないから第三国あるいは第
三者機関にもう一度やったらどうかということなのかもしれま
せんが、それよりも何よりも、私どもとしては、まず北朝鮮側
がこういう累次申し上げたような不誠実な対応というものを早
く改めることが重要で、余りDNA論争にぐうっと入っていく
と肝心の主張そのものがぼやけてしまうのではないか、そんな
ことも考えるものですから、あえてこれ以上、さらにこれをど
こか外国の機関に委託をして、また再検査といいましょうか、
再鑑定をしようという考えは、今のところ実はないわけでござ
います。


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Re:DNA論争 ⑥ 投稿者:金 国雄 投稿日:2005年 5月 5日(木)19時03分54秒
 南雲さんのサイト、

「南雲和夫(本物)のブログ」
http://blog.goo.ne.jp/dabamyroad/e/a85e75d54c6d5483100e29605ae71467

 より

「DNA分析試験・科学者でない人のための図解入り説明」
http://www.independence.co.jp/police/hodogaya/tutorial/index2.html


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Re:DNA論争 ⑤ 投稿者:金 国雄 投稿日:2005年 5月 5日(木)00時28分0秒
 国会会議録(162 - 衆 - 外務委員会 - 5号 平成17年04月15日)

○首藤委員 ともかくこの問題に関しては、もう時間がありま
せんけれども、ともかく開示していただいて、少なくともA案、
B案、C案という形で外務委員会でしっかりと論議ができるよ
うにしていただきたい。そうしなければ外務委員会はもう全く
形骸化して意味がなくなる。外務委員会が意味がなくなるじゃ
なくて、そうなったらもう外務大臣の価値がないじゃないです
か。
 私はこの点を注意喚起して、最後のテーマに移ります。それ
は、今回の一連のアジアの問題の起点ともなった北朝鮮との関
係です。
 その関係が昨年の十一月の外務省の派遣団によって好転の兆
しがあった。当時行かれた薮中さんとかがいろいろ言うと、今
回は向こう側も努力してくれました、今回はうまく進めるんじ
ゃないかという話だったけれども、遺骨問題があって、この遺
骨は横田めぐみさんの遺骨ではない、こんな汚いことをする、
うそばかり言うということをびしゃりとたたきつけた。
 その根底が、一私立大学の一講師の単独でやった、非常に国
際的には問題のあるネステッドPCR法によるミトコンドリア
のDNA鑑定だということじゃないですか。これが怪しいとい
うことは、世界を代表する科学雑誌であるネイチャーが三度に
わたって指摘している。韓国では大いに報道され、最近ではつ
いにアメリカでも、DNA検査で最も進んでいるアメリカのタ
イムでもこれを取り上げました。そして、アメリカではテリー
・メルトンというDNAの権威が、こうした問題にこのネステ
ッドPCR法をやるのはコンタミネーションの可能性があって
非常に危険だからできないというようなことを述べておられま
す。
 こんな状況で、例えば、日本の結果が非常に正しいという客
観的な、日本の結果が正しい、北朝鮮はうそを言っているとい
う、また日本の分析が、たった一人の私立大学の講師がつくら
れた結果というものが、鑑定書も何も私は見ておりませんけれ
ども、別人。日本のその分析が世界最高水準である、これに基
づいて日本の外交は展開していいんだということを主張する根
拠はどこでしょうか。警察にその根拠を明確にお伝え願いたい
と思います。


○瀬川政府参考人 お答えいたします。
 ネステッドPCR法についてのお尋ねでございますけれども、
今回、横田めぐみさんのものとされます遺骨についての鑑定の
結果、その鑑定した骨が、横田めぐみさんのものと異なるDN
Aが検出されたという結果を出しました帝京大学でございます
が、帝京大学はこれまでも各方面から嘱託されました鑑定にお
きましてそのネステッドPCR法を用いてDNAの鑑定を行っ
てきておりまして、実績を上げてきているものというふうに承
知をしております。
 そしてまた、先般の議員の御質問にもございましたが、その
コンタミネーションの問題につきましても十分な配慮がなされ
たものというふうに承知をしております。具体的に申し上げま
すと、骨片を洗浄した後の洗浄液につきましてもこのネステッ
ドPCR法を用いてDNAの検出を試みたわけでございますが、
DNAは検出をされませんでした。
 また、鑑定結果の客観性、確実性を高めるという観点から、
二度にわたる分析を実施いたしまして、同一の結果が得られた
というものであるというふうに承知をしております。
 したがいまして、私どもといたしましては、刑事訴訟法に基
づく厳格な手続に従って、最高水準の研究機関が実施した客観
的な鑑定結果でございまして、信頼性の極めて高いものという
ふうに私どもは受けとめておるところでございます。


○首藤委員 いや、瀬川局長、全然違いますよ。私は、もう本
当に警察の方にこんな文句を言いたくないですよ。しかし、日
本の警察がこんなことであったら、これはもう恥ずかしいと言
わざるを得ないじゃないですか。
 科学的検定とは御存じですか。一人がやっていい結果を出し
たってだめなんですよ。それは社会的に認められなければいけ
ない。それはいろいろな形で、複数の人間が、複数の機関がチ
ェックして初めてそれは科学的検定と認められ、その過程が公
開され、社会的に認知されたときに初めて科学的検定になるん
ですよ。一個人が一機関でやって、しかもその結果が鑑定書も
出してこないし、科学的な説明もない。こんなもので科学的検
定となって、それに基づいて外交を展開するとすれば、それは
もう極めて日本の外交は危うい橋を渡っていると言わざるを得
ないじゃないですか。
 こうした問題に関して、私はもう一度注意を喚起しますよ。
この問題に関しては集中的に論議する場が恐らく近々出てくる
でしょう。しかし、こんなことを警察が言っていたら、警察に
対する信頼が今地に落ちているときに、まさにさらにそれに追
い打ちをかけていると言わざるを得ない。私は、警察全体に対
して、この問題に関して猛省を促したいと思います。


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Re:DNA論争 ④ 投稿者:金 国雄 投稿日:2005年 5月 5日(木)00時20分6秒
○首藤委員 いや、外務大臣、今おっしゃった言葉はそっくり
お返ししますよ。私は、こういうことを言えば、私のところに
はたくさんの抗議メールが来て、いろいろな電話がかかってき
て、大変な思いをしているんですよ。しかし、私は、日本の名
誉のために、国会議員として真実を明らかにしなければいけな
いと。
 私は、別に政府を批判しているんじゃないんですよ。真実は
どこにあるのか。真実を確証できるならば、証拠があるなら、
もう一度確証したらどうですか、そういうことを言っているわ
けですよ。それは、ですから外務大臣、まさに同じ言葉をお返
ししたいと思います。
 残念ながら時間になりましたけれども、私は、この問題を明
らかにしなければ必ず国際社会の場で日本が再度たたかれるこ
とになる、したがってやはりこの問題はしっかりして先へ進ん
でいきたい、そういうことを切に切にお願いして、質問を終わ
ります。

 どうもありがとうございました。


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Re:DNA論争 ③ 投稿者:金 国雄 投稿日:2005年 5月 5日(木)00時18分22秒
○瀬川政府参考人 お答えいたします。
 本件鑑定は、まず申し上げますと、横田めぐみさんの遺骨で
あるとして北朝鮮側から提供があったものにつきまして、刑事
訴訟法の規定に基づきまして、厳格な手続によりまして、国内
最高水準の研究機関であります帝京大学及び科学警察研究所で
DNA鑑定を実施したものでございます。
 今御質問の中で、いわゆるコンタミネーション、汚染の可能
性ということも御指摘をされましたけれども、そういった問題
については、鑑定人において十分考慮され、骨片をまず十分に
洗浄した上で鑑定を行ったものと聞いております。その表面を
洗浄した液からはDNAは全く検出されていないということで
ございまして、骨表面の汚染物質によるDNA鑑定の結果では
ないということが鑑定書の中においても明らかになっていると
ころでございます。
 それから、お尋ねの鑑定に供したDNAの増幅物は保存され
ているのかということでございますが、具体的な鑑定の内容に
つきましては捜査上の問題でございますので差し控えさせてい
ただきますけれども、一般論として申し上げれば、こういった
鑑定に際しましては、鑑定の客観性を確保するために、可能な
範囲で再鑑定のための考慮というものが払われているものであ
るということは申し上げておきたいというふうに思います。
 ただ、本件の鑑定は、事の重大性、重要性を十分考慮しまし
て、鑑定人において二度にわたって行われました。二度とも同
様の結果が出たものであるということを申し上げておきたいと
いうふうに思います。


○首藤委員 いや、局長、それはおかしいですよ。刑事訴訟法
でこういうような手続で、例えば人の罪科が決まり、警察は柏
に巨大な科学警察研究所、科警研を持っていて、にもかかわら
ず一私学の一講師がやっている研究機関が日本の最高水準とい
うんだったら、それなら科警研は廃止したらいいじゃないです
か。膨大な人間がいて。そんなことで有罪、無罪の証拠が出た
ら、科学警察じゃないし、近代警察じゃないですよ、それは。
 それは、当然のことながらクロスチェックをして、もしこう
いうような国際的な問題だったら、国際機関にも頼んでやって、
それから例えば先ほど言っていたネステッドPCRの結果、サ
ンプルが残っているならそれを今提示されたらどうですか。我
が国も吉井講師以外にもいろいろな法医学の専門家がたくさん
いて、その方たちが見て、ああ、それは間違いない、これは確
かにそういうことがあって、コンタミネーションじゃないとい
うことがわかれば、それはそれでまた一つの外交をバックアッ
プする事実になっていくわけです。ですから、どうしてそうい
うことをされないかですよ。
 私は、吉井講師に会う必要はもちろんあると思いますけれど
も、それはまたこれからの話題として、その吉井講師が何と警
視庁の科捜研の研究科長になっちゃった。これ、職員ですよ。
科学警察の研究所へ出向されるとか、そういうことならともか
く、一民間人のおよそ警察的な訓練を受けていない人が警視庁
の科学捜査の、捜研の、それの職員になってしまう。それは、
多くは今既に言われているように、証人隠しじゃないですか。
 こんなことをやっていては日本がやはり世界から認められる
わけないですよ。こんなこと、分析結果、私は北朝鮮の今まで
やったことも言っていることもでたらめだと思いますよ。しか
し、相手がでたらめだからといってこちらがでたらめをやって
いいということは何もないんですよ。やはりきちっとやってい
かなければいけないんだと思うんですよ。
 そうした問題に関して大臣にお聞きしたいんですよ。ですか
ら、客観的に言うと、これは韓国でもアメリカでも、このネイ
チャー誌を見た人からもうぼろくそに言われています。それな
らば、なぜこんなインチキなものをやったか。二つしかないん
ですよ。
 一つは、もういいから、北朝鮮との間はもう完全に国交を断
絶するつもりでばんとぶつけてやる、もう言い言葉に返す言葉
でぶつけてやると。あるいは、横田めぐみさんが本当にどこか
で生きていると確証を持っていて、だから遺骨なんというのは
全部うそなんだということを考えておられるのか。どっちのケ
ースでしょうか。外務大臣、いかがでしょうか。


○町村国務大臣 委員から我が方の科学的な鑑定のその信憑性
をまことに疑わしめるような、そういう御発言があったのは、
私は大変残念なことだと思います。私どもは、何の予断も持た
ずに、あらかじめどういう結論を引き出そうということで警察
の鑑定を受けたわけではございません。あくまでも鑑定は鑑定
として、客観的、第三者的なものに答えを出してもらおうとい
うことで警察の方がなさったわけであります。
 それについてまことに今の委員の発言は、何かあたかも結論
を持ってそういう結果をもうどんどん書いたと言わんばかりの
御発言は、ぜひこれは、私どもがこの問題に真剣に取り組んで
いるということに対する半ば侮辱ともとれるような御発言であ
りますから、ひとつ私は、その辺はよく慎重に言葉を選んで御
発言をいただきたいとお願いをいたします。


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Re:DNA論争 ② 投稿者:金 国雄 投稿日:2005年 5月 5日(木)00時12分26秒
○町村国務大臣 ネイチャーが立派な雑誌であるということは
私も承知をしておりますが、一々の報道等には、それは必要が
あれば反論してもいいのですが、私どもは一々それについて言
う必要はない、こう考えております。
 御指摘の取材を受けた関係者に対しても、これは私ども、直
接というよりは捜査当局の方から事実関係を確認したわけでご
ざいますけれども、その関係者は取材の中で、焼かれた骨によ
るDNA鑑定の困難性一般論を述べたにとどまっておりまして、
当該鑑定結果が確定的ではないんだという旨を言及したことで
はないということをその方が言っておられると私どもは聞いて
おります。
 いずれにいたしましても、この当該報道が今回私どもがやっ
たこの鑑定結果に何らの影響を及ぼすものではない、私どもは
そう判断をいたしております。


○首藤委員 違いますよ、外務大臣、これは日本の、あるいは
東アジアの安全が絡むかもしれない大きな問題なんですよ。い
ろいろ緊張関係があって、もっと大きな深刻な問題になったと
き、あるいは日本が国際社会で拉致問題を解決するために訴え
て、その起点がどこにあるか論争になったとき、日本の態度と
いうものが、こんなに非科学的なことで日本が主張してきたと
いうことが明らかになれば、我が国は再度、私たちの名誉を失
っていくわけですよ。ですから、このことは本当にそんな一雑
誌の問題ではないんですよ。
 私自身も、その雑誌の記事を書かれたシラノスキー記者にイ
ンタビューして詳しく聞きましたよ。そうすると、やはりこれ
は、それを分析された吉井講師自身が、これは驚いた、自分で
もまさか出てくるとは思わなかったというぐらい、彼らにとっ
てもたまたま出てきたことなんですね。
 しかし、問題は、それがうそだとかいうんじゃなくて、明ら
かに、吉井講師自身が認めているように、骨というものはまる
でスポンジのようにいろいろなDNAを吸収してしまう。そこ
で人が話していて、例えばつばが飛んでいったり、あるいはそ
ういう何か生体の微妙な飛沫、汗とか空気の中の湿気とか、そ
ういうものでもDNAというのは吸収されていくわけですね。
 そこで、例えば、違うというならば、ほかの人のDNA、ミ
トコンドリアが出るというならば、例えばそこの研究室にいる
すべての女性のDNAをチェックしたか、そういうことが本当
は必要となるわけですが、この問題がどういうふうにされたか
は大変疑問なまま、あたかも科学的な証拠だとして外交の関係
を断絶するぐらい大きなことをやり、それが六カ国協議の障害
になっているんですね。この責任というのは、やはり政府の責
任というのは余りにも大きいと思うんですね。
 問題なのは、ではもう一回骨を出してくださいと言ったら、
それは実験の過程で粉砕しちゃってなくなっちゃいましたと。
証拠がなくなったら、これは反論しようがないじゃないですか。
いかに北朝鮮のいわゆる備忘録がインチキだとかいったって、
こちらも立証できなければいけない。
 そこでお願いしたいのは、分析ですけれども、クローン化し
ていくわけですね。ただその骨からDNAを取り出すんじゃな
くて、それを、そのミトコンドリアのDNAをクローン化して
いく、いわゆるネステッドPCRという方式で吉井講師が独自
にやられるわけですけれども、当然のことながら、その結果と
して出たものは何かの形で残っているんです。
 骨自体は、粉砕しそれを溶液に浸して溶かしてしまったかも
しれない。しかし、その結果を遺伝子に写したプライマーや、
あるいは、もし細菌とかそういうものに写したら、それはそこ
のコロニーには当然のことながら残っているわけですね。それ
は果たして残っているのか。もし残っていなかったら、私は、
それは証拠を隠滅したことになる、そうじゃないでしょうか。
警察の御意見をお聞きしたいと思いますが。


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Re:DNA論争 ① 投稿者:金 国雄 投稿日:2005年 5月 5日(木)00時06分12秒
 国会会議録(162 - 衆 - 外務委員会 - 4号 平成17年03月30日)より

○首藤委員 そういう話は我々はもう新聞でも何でも読んでいる
わけですけれども。
 では、何で障害になっているのかというと、それはやはり日本
と北朝鮮との関係ですよね。障害になっているのは二国間の関係
なんですよ。その二国間の関係のどこが起点かというと、それは
昨年に外務省が派遣団を送って、そこで横田めぐみさんの遺骨と
称されるものが送られてきた、それを科学分析に回したらにせも
のだった。そういうことで十二月から一挙に緊張感を強めて、日
本は小泉さんが約束した人道支援まで打ち切っちゃったわけです
ね。
 では、そのもととなった、横田めぐみさんの遺骨がにせものだ
った、かくも不誠実な国だ、かくも私たちをばかにしている国だ、
こういうふうに一方的に言っているわけですけれども、では、そ
の科学的分析というのは、これはもう前回言わせていただきまし
たこのネイチャーで、いや、そんなことでは、火葬になった骨の
断片からは、今の技術ではミトコンドリアのDNAは発見されな
いというのが科学的知見であり、発見されたとしても科学的にそ
れを確証できないという記事が出ました。
 私は、世界を代表するような科学雑誌のネイチャーがそういう
ことを発表したのは驚いたんですけれども、さらにまた、それの
継続でネイチャーは、日本政府をもう一度、日本政府のやってい
ることは科学を政治でゆがめているとエディトリアルで書いてい
るわけですよ。
 このネイチャーは、御存じのとおり、何か趣味の人が見るので
はなくて、世界を代表するような科学者、何十万人の大科学者が
それを見ているわけですよ。だから、もしそういうことで、ネイ
チャーの言っていることに日本も反論できなければ、これはもう
本当に日本の科学の水準、そしてまた科学を日本が悪用している
んじゃないかという批判にこたえられないわけですよ。
 これは既にもうネイチャーだけではなくて、韓国でも大変強烈
な批判があって、韓国は日本と違って、例の有名な地下鉄の火災
事件というのがあって、地下鉄で犯人がガソリンをまいたために
百人を超える人が焼死体になっている。本当にたくさんのサンプ
ルがあるわけですよ。そこでも、こんなに限られた空間で、こう
いう火葬とかシステム的に高温の熱を与えるんじゃなくて、火葬
というのはばらばらな条件があって、靴を履いていれば温度が下
がったりいろいろなことがある。それにもかかわらず、韓国では、
その焼死体の中の焼けた骨からは一切DNAが発見されなかった
ということなんですよね。
 それから、九・一一のアメリカのテロの中でも、あれも本当に
限られた、しかも火葬とかいうんじゃなくて本当にいろいろな条
件があって、もっと検査という点ではよりDNAが残りやすい状
況にあったにもかかわらず、何と四割が確定できなかったという
ように言われているんですよ。
 どうしてそれが日本で認められるのか。そんなだったら、日本
の科学的水準が本当に怪しいものだ、しかも、それを政治がゆが
めているという評価が定着していきますと、例えばBSEの問題
に関しても、日本がこういう科学的な成果があるからアメリカじ
ゃなくて日本はこちらへ行くんだと言っても、世界で通らないじ
ゃないですか。
 ですから、そうしたネイチャーの第二回のものが、エディトリ
アルが出て、世界じゅうから日本のこの検査に関しては大変な批
判がある、これに対して日本政府はどういうふうに対応しようと
しているんでしょうか。いかがでしょうか。


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来訪 投稿者:金 国雄 投稿日:2005年 5月 4日(水)21時19分20秒
 昨日、関係者の方々が来訪。仕事の関係、夕方より愛知万博
に一緒する。


 またこのようなニュースも。

脱北男性、日本国籍求め届け出…日本人の母は不明
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050502-00000206-yom-soci