2007年11月17日土曜日

掲示板「梁山泊」過去ログデータ 9 (2004年12月31日(金)~2004年12月21日(火))

少しこんなお話を 投稿者:金 国雄 投稿日:2004年12月31日(金)10時30分49秒
 樹々の緑さん、こんばんわ

 少しこんなお話を。

 北朝鮮在住親族(ほとんどが帰国事業で。ただし、例外もありま
す。最近では、日本在住・定住脱北者の例も)への支援・援助も親
や兄弟・姉妹までというのが在日の現状ではないかと思われます。
その多くが支援・援助疲れをきたし先細り状態と思います。

 私の身近で聞く限りでもそのように思います。その中、親は本
当に子を思い自らが裸になるまで子を援助します。(本当は反対
なのでしょうが)行商人のごとく老体に多くの荷物やお金(勿論、
各家庭の条件によって差異があります)を持って万景峰号に乗船
していくハルメー(おばあさん)たちを仮に多くが北朝鮮の官憲
に差し出さなければならないとしてもこのことを否定し批難する
ことはできないのです。肉親の情ということを否定しては先に進
めないし朝鮮社会を理解することができません。

 3、4世の時代になり、在日個々人の援助もいずれ終末を迎え
るのではないかと感じます。

 それとは別にして新たな状況も生まれています。脱北者の北朝
鮮親族への援助があります。私が聞く事例を詳しくお伝えするこ
とができませんが、金正日政権を痛烈に批判する彼ら、彼女らも
仮に経済制裁に賛成したとしてもおそらく自身の親族への援助の
道の一つが閉ざされるとすればその点に関しては当然困惑を覚え
るものと思います。

 脱北者(各国在住)の多くが何らかの手段を用いて官憲の目を
のがれてより多くの援助が届く手段を確保している現状も見られ
ます。彼ら、彼女らの親族の近況を伝える写真すら私は目にして
います。

 また、親族と某所で会っているとの話も直接聞きます。勿論会
った後、親族は北朝鮮に戻ります。

 一昨年でしたか、在日のかつての総連活動家と会ったときには、
北朝鮮親族の惨状(北朝鮮からの手紙を私に見せながら)、多くが
飢餓で死亡。馬糞紙のような紙に書かれていた手紙に涙を流しなが
ら私の活動の継続を求めた。

 また韓国で会ったある脱北者は、日本産のセブンスターを欲しが
った。在日訪朝者からもらい北朝鮮ではよく吸っていたようです。

 時間が無くここまでとして。

>何か、ウェブサイトとは異なる、文献等があれば、ご教示願います。

 現、旧総連関係者の人が書いたものがあります。(小冊子)

 いま探したのですが見つからないため紹介できませんが、来年
次回の投稿までにはお知らせ、この小冊子は2冊あったはずなの
で希望であればお送りすることも可能と考えます。

 また北朝鮮(総連)サイドが出している文献、レインボー商事等
での輸入物も視点を定めて読めばそれなりに参考になります。中に
は図書館等で読むこともできます。

 よい年をお迎えください。

 *見直しをする時間が無く、誤字脱字、不脈絡等もあるかと
   思いますがお許しのほどを。

 それでは。
  金 国雄 拝

編集済


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樹々の緑さん 投稿者:チョンゴン 投稿日:2004年12月30日(木)12時33分19秒
お久しぶりです。「さざ波」の投稿、拝見しておりますよ。
既にご存知かとも思いますが、↓の板での議論なども目をお通しください。

http://8330.teacup.com/netkikaku2/bbs
http://6547.teacup.com/sinken/bbs

金政権による「北」国内での人権抑圧と一応区別して拉致問題を見た場合、「ナゼ」が尽きません。実証主義の限界(笑)に突き当たります。

しかし、「主観的動機」は存在するように思います。「軍部」とは異なったそれであったとしても、少なくともアメリカに盛んに「体制保障」を求めていた(る)はずのジョンイルには、事態の全容が露呈する事の恐怖・恐怯がです。
ここの障害を何とかして解除しなければ、事態は前に進まないのではないでしょうか?
だからこその「妥協」の提案なのです。被害者家族の残された時間を考えれば、未来に禍根を残さないような妥協ならば、「何でもアリ」というのが政治家の取るべき選択ではないでしょうか? 「北」国内の問題解決はあくまでも正攻法で推し進めるということにしてです。


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教えて下さい 投稿者:樹々の緑 投稿日:2004年12月30日(木)01時23分0秒
 つい最近、「さざ波」でも経済制裁発動(すでに人道援助は凍結して
いる上で)を背景としながら「交渉を強化」することこそ、拉致問題の
早期解決に繋がるという意見が出て来て、「やはり」との思いを深くし
ています。衆参両院決議の間の文言の違いが、どうして「交渉の強化」
という評価に直結するのか、「共産党がそう言っているからそうだ」と
いう印象しか受けられません。

 「凍結」に関しては、今年は不作らしいから、大飢餓が訪れ、これに
援助停止で追い打ちをかければ一気に政権のタガ(主として人民軍)が
緩み崩壊するだろう、ということだと思います。
 他方きょう(29日)の「赤旗」短信では、ソウル電で北朝鮮政府が
中朝国境付近で取り締り強化を図っているとありました。中国の協力な
しには、このような事態は報道されないでしょう。

 最後の尖鋭な論点(よりいじめれば政権が崩壊するだけで拉致も早期
解決・北朝鮮民衆も抑圧から解放されるのかという)で、現地の状況に
対する圧倒的な情報不足も手伝って「推論」が決め手になっているのは、
何としてでも回避しなければならない、と思うのです。「推論」せざる
をえないときには、民衆に打撃を与える結論を可能な限り回避するとい
うのが、原則であるべきだと思うのですが…。

 しかも、先日の講演会で在日の方から、「在日からの物資送付・送金
でうるおうのはひと握りの人に過ぎず、しかも金政権に大半を横取りさ
れるので、送る在日の側もうんざりしており『日本政府が経済封鎖して
も困らない』と言う人が多い」といわれたので、余計に錯綜してしまい
ます。
 私自身は、「援助停止や封鎖は民衆よりも政権にこそ打撃を与えるか
ら、心配は要らない」とは到底思えません。仮に、「政権と共倒れ」だ
としても、自分がその「捨て石」になる意義も十分に説明されず、事情
が分らないまま餓死するとすれば、決して納得できるものではないから
です。

 それと、あまり公開の場に書きたくはありませんが、総勢何人いるか
分らない拉致被害者の中には、実は収容所で横死させられた人もかなり
いるのではないか、と疑っています。だとすれば、死亡にまつわる記録
が不備なことも了解できますし、拉致を認めた以上、金政権としても、
早くスッキリさせたい(幕引きをしたい)と思うのが普通なのに、なぜ
これほどまでに姑息な対応に終始するのか、という点についても、「本
当のことを言うと、拉致に加えて国内の悲惨な状況を自白しなければな
らないはめになるので、言えない」と、事情が理解できます。
 「居場所が分らない」というのは、「居場所が分らないような移動を
させられ、生死も不明」ということだろう、と考えるのは荒唐無稽なの
でしょうか。

 何か、ウェブサイトとは異なる、文献等があれば、ご教示願います。



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アイラブユ 投稿者:金 国雄 投稿日:2004年12月30日(木)00時04分30秒
 チョンゴントンセン、こんばんわ

 今年も僅かになりました。ここのところ知人の脱北者の方々と
年忘れミニカラオケ大会となり下手な私も日本の歌等歌うことに
なりました。

 ある方は尾崎豊の「アイラブユ」が気に入って歌の内容の翻訳
を頼まれているところです。

 また話は変わり、ここのところの韓国のニュースでは「日韓条
約関連文書の公表」問題があります。

 一つに、為政者間の「妥協」ということに関して40年後の今日
も考えさせられる点です。拉致問題に関しても「妥協」ですまない
、すまされないところではないでしょうか。10人の問題が入り口
にしか過ぎない。

 やはり両政府ともに誠実に応えていくこと、またそのことを求め
ることもたいせつではと私はこの時代、古い人間となってしまった
かもしれませんが考えます。

 >「戦争の悲惨さも北朝鮮人民の苦境も判っていない!共産党の
 >今の指導部と大同小異」だそうです。

 おそらく在日左派諸氏の方々のお言葉と思います。

(「北朝鮮 情報便利帳」 最終更新版 2003/10/05)
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/1748/

 もう一年ほど更新が止まっているようなのですが、一度情報源として
お伝え願えれば。他者を問うことも必要だが、自身を問うことも大切で
はないだろうか。それが道義性というものではないでしょうか。

編集済


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Re:批判は甘受します 投稿者:金 国雄 投稿日:2004年12月28日(火)00時03分43秒
 チョンゴントンセン、こんばんわ

 私もこの数日、留守にしていた関係やまた他のことなどあり
南雲さん、川島さんの文章を精読していないため、いまは簡単
にコメントはできないのですが、お二人に関しては不誠実な方
ではない点を保証します。

 一読した限りでは内容に関して、考えを異にするところもあ
ることは分かっていただければ幸いです。(まだ時間が無く、
しっかり読みとっていません)

 今日のところはこれにて。何分、私は2月中旬までほとんど
当掲示板の管理を含め自由になる時間がありませんので。

 しかし、チョンゴントンセンの知る在日左派の方たちに上記
(南雲、川島両氏の意見)の情報が参考になればと思います。

 先日、時間帯的に見ることができませんでしたが、「本音で
語る在日」(正タイトル不知)の方たちの参考にもなれば幸い
です。

 私のこだわる考え方も活動もすでに時代遅れかもしれません。
これからはチョンゴントンセンが紹介される他の在日左派の方
たちの時代を迎えるのでしょう。若い皆さんの頑張りをこれか
らも願っています。幸あらんことを願っています。

 チョンゴントンセン、よい年をお迎えください。

 チョンチョニ カップシダ

 キム ググン ペ

編集済


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思うに・・・・ 投稿者:チョンゴン 投稿日:2004年12月26日(日)08時40分57秒
最近の若者は(苦笑)、あまりにも戦争や街頭ゲバルトから遠ざかってしまいましたね。いろいろな運動圏にいる人達の間でも、生命の尊厳に対する畏怖の感情が失なわれつつあるようです。ベトナムも安保も遠くになりにけり、ですか(笑)

もっとも、あいも変わらずに「帝国主義戦争を内乱に!」なんて、アナクロニズム振り回している年寄りと裏表の連中もいるんですから、事態はややこしいですけれどね。

まっ、右と「左」の対立と同一の統一ということでしょうか。


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批判は甘受します 投稿者:チョンゴン 投稿日:2004年12月24日(金)18時05分24秒
「レーニンの『妥協』」なんて、左翼趣味、古典趣味丸出しの書き込みをした私がご紹介するのも不遜なのですが、川島さんの見解も南雲さんのご意見も少し外れているみたいですね、金さんたちの感じ方考え方からは。私の方でも批判が上がってます。どうなのですか、国雄さん?

「戦争の悲惨さも北朝鮮人民の苦境も判っていない!共産党の今の指導部と大同小異」だそうです。そのことがお二人の「文章の行間から漂ってくる」そうです。

そうなんですか、国雄さん? 
私の「妥協」論にも是非ご意見ください。メールでも可です。


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レーニンの「妥協」 投稿者:チョンゴン 投稿日:2004年12月24日(金)09時31分58秒
ご両人の見解については、まず川島見解は、

>賛成する人も、反対する人も、制裁に過度な意味を見出しているように思います。むしろ、論点として重大化すること自体は、北朝鮮にとっては外交上、意味があるのかもしれません。

という点については、「ニセ遺骨」問題での激昂から醒めてみれば私も同意します。
やはり「経済制裁」問題は、ニセ問題臭いですね。金一派や佐藤達の思う壺です。

しかし、相変わらず、

>制裁を行はない
  ・体制強化に少しは役立つ

こういうことを仰るのは理解できませんね。この論は、制裁が体制弱体化に役立つという見方を含意してると思いますから。私には、このような判断に全く論理性が感じられません。それと、

>しかし、体制と民衆を分けて捉えるということは、観念上は可能ですが、実際上においては、体制に及ぼす影響と、民衆に及ぼす影響とが異なる結果になるような行動を見つけることは容易ではありません。

という一節は、「北」の「権力」と「民衆」の利害のシャム双生児的な性格を指摘されているのなら首肯できますが、それでもなお、人民軍の二重性格における民衆性についての検討をする道が閉ざされているままのように思われます。したがって、独裁「解体」へ向けての展望や戦略策定のための保障が感じられません。

南雲さんの見解は、善意の存在は理解できるのですが、

>又東アジアで韓国とともに国際連合に加盟している北朝鮮と日本が、未だに国交はおろか非公式な形での外交交渉の機関を設置していないのは異常というより他はない。

とか、

>世界のどんな性格の政権であれ、その国の政治の誤りを正すのはその国の国民であり、またある国がテロ、または国家規模で行った犯罪を糾すのにその国の政権を転覆することが正当化されるのであれば、国際秩序は崩壊し、人類が多年にわたって築きあげてきた国際法体系も意味を一切なくしてしまうであろう。

など、国交不在という事実の原因についての認識が不明な点でも、「民族自決権」や「内政不干渉原則」をめぐるマルクス主義の立場、国際主義や「法」理解についての曖昧な見地が議論の下地になっていますね。いずれ詳論しますが。

それより国雄さん、みなさん。「妥協」はどうでしょうか?拉致問題に絞っての独裁政権との「妥協」です。

それは「司法取引」です。
特殊機関の責任者だろうがジョンイリだろうが、全員還せばその罪一切を問わないという線で取り引きするのです。「北」国内の人権問題は、別途切り離して「正攻法」で追求することにしてですよ。
「妥協」や「取り引き」は、激しい反対派の存在にもかかわらずネップ期のレーニンが選択しています。


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紹介まで 投稿者:金 国雄 投稿日:2004年12月23日(木)21時22分9秒
 さざ波通信「北朝鮮討論欄」では、南雲さんの次の提唱が。

「ひのもと政策」(日本型「太陽政策)を提唱する(4)(南雲和夫) 04/12/21
「ひのもと政策」(日本型「太陽政策)を提唱する(3)(南雲和夫) 04/12/21
「ひのもと政策」(日本型「太陽政策)を提唱する(2)(南雲和夫) 04/12/21
「ひのもと政策」(日本型太陽政策)を提唱する(南雲和夫) 04/12/21

aml mailing list index (200412)では、川島さんの見解が

 経済制裁という「論点」
 http://www1.jca.apc.org/aml/200412/42274.html

 参考までに。

編集済


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だからね~ 投稿者:チョンゴン 投稿日:2004年12月21日(火)21時25分18秒
制裁決議と共に(その実施に先行して)食糧支援もストップだっていう方向に共産党も乗っかっちゃってるでしょ。そのセンス、その感性、その現状知らずの他人事机上政策が左翼として決定的にダメだと言ってるのですよ、かつての「同志」諸先輩方も。

百歩譲って「制裁」実施したとしても、支援止めるというのはまた別問題なんですよ。歴史的にも論理的にも「支援」というのはそういうものなんです。「人民」と「権力」の区別問題ですね。ここが完全におかしくなってる。南アやイラクでの総括もまともにして無いからですかね。「プチブル人道主義者」以下だネ~、ほんと。