2008年2月13日水曜日

掲示板「梁山泊」過去ログデータ 109

Re:英国に比べて 投稿者:樹々の緑 投稿日:2006年12月27日(水)18時17分45秒   編集済
 パルタさんの意見に、共感を覚えました。

 と同時に、問題の所在の把握が広すぎるようにも感じました。

> 仮に週間金曜日に脇の甘さや問題があっても、それ以上に右派の圧力に抗する
> スタンスがなければ今回でもダメなのです。

 私の率直な感想では、「週刊金曜日」に足りないのは、「右派の圧力に抗するスタンス」などではない。むしろ、問題にすぐに「右派の圧力だ」と反射神経的に対応する無神経さなのです。洞察の浅さが問題なのです。
 というのは、いま「左派的」な言論に「圧力」をかけているのは、決して「右派」だけではないからです。「わかりやすい」「正義」さえあれば、「袋叩きにしても、される方が悪い」といわんばかりの、マス・メディアや庶民をも巻き込んだ社会状況全体から「圧力」がかけられているのだということ、これを正確に捉えないと、無色中立の「世間」の法廷で、「右派」と「左派」とがお互いに「自由な言論をたたかわせ」、どっちが正しいかを決めてもらう、という無邪気な発想に終始してしまいます。「言論で」という言葉が、痛々しいほどに無力に感じられるのは、そのためだと思います。「右派の言説は誤っている」ということを、相手を何倍も上回る資料根拠を示して反論しても、真に「抗するスタンス」にならないのは、「場」そのものにも問題があり、それにどう働きかけるかまで見通さない限り、空中戦に終ってしまうからです。
 言い換えると、どのように右派の圧力に抗するのかまで深く考えないと、効果的に「抗する」効果は発揮できないのに、その詰めが非常に甘いのです。情勢認識自体の微温性があるのです。

 いまの状況は、近刊の山脇由貴子『教室の悪魔』(ポプラ社 2006年12月20日刊)でこどもの世界について示されているような、「いじめ」の構図にも似た状況であると感じています。小森陽一『心脳コントロール社会』(ちくま新書605 2006年7月10日刊)で、日本の世論形成に関連して警鐘が乱打されているような状況なのだと、私は実感しています。

 そうした社会政治状況の中で、「あなた方のその心情は、本当にあなた方が直面している困難を『解消』してくれますか? もっと落着いて、根っこのところから考えてみませんか?」と呼びかけ、こうした正常な思考ルートを却って妨げようとするところにこそ、「金曜日」に対するインタビュアーらの真の意図があることを、解明する必要があると思います。それをどうやって効果的に進めるのかを、常に考えるべきだと思います。

 ここにこそ、本当の「怒り」を抱くべきです。「抗する」姿勢を堅持すべきなのです。
 その「怒り」と「姿勢」がはっきりと持てていたのなら、参院教基法特別委での法案強行採決当日が放映日程であるインタビューに、その2日前の時点で応じながら、「先の集会の趣旨とあのパフォーマンスとは、これこれこういう企図で繋がっているのですが、その点インタビュアーさんは、どうお考えなのですか?」と静かに反問できたはずです。「私たちにとっては、あの集会で目指そうとした『教基法改悪反対、共謀罪新設反対、憲法改悪反対』での市民の結集という目的が、最も大事な点なのですが、今回のパフォーマンスが、かえってその趣旨を傷つける結果になったらしいことは、非常に残念に思っています」といえたはずなのです。

 もちろん、まことさんが懸念されているように、今回の一件で、これらのパフォーマーの芸風の闊達さが殺がれていくことも、非常に大事です。
 この点でも、インタビュアーが最初に断ったように「異論を持つ者の言論の自由は厳格に擁護する」というのであれば、広く「言論」の中には、「表現」としてのパフォーミングも含まれうるのですから、まことさんような懸念に対してどう答えるのかも、是非「金曜日」側から、居直りでない静かな態度で反問してほしかったです。

 ただ私は、「教基法改悪、共謀罪新設、憲法改悪反対」の是非が、いつの間にか「表現の自由の限界」の議論にすり替わってしまい、「皇族の人権保障の特殊性」だとか、「憲法改悪反対を唱える者の道義的資格」だとかの議論にシフトして行く、それを黙ってみていてよいのか、そのことから問うべきであると、まず感じたのでした。


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英国に比べて 投稿者:パルタ 投稿日:2006年12月27日(水)15時34分8秒
日本は権力を嘲笑する事になれていない。
王室や権力者は米英では嘲笑されてなんぼの世界である。最近のアメリカは少し違うが。
したがって、新潮側の言っている事だけが正しいかのような考え方よりも、もっと日本の生き難さみたいなものを直視すべきだ。
仮に週間金曜日に脇の甘さや問題があっても、それ以上に右派の圧力に抗するスタンスがなければ今回でもダメなのです。これで全左派が新潮側の言い分に納得し、投降する事は許されない。あくまで「批判する自由を守るのだ」という気持ちが大事です。左派はこのまま物分りのいい人間として右派の言いなりになるべきじゃない。新潮のスタンスは右派じゃないですか?それを忘れないで下さいよ。左翼はただの優等生になるべきじゃない。表現の自由を闘い抜く必要はある。


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「週刊金曜日」問題 投稿者:まこと 投稿日:2006年12月27日(水)02時32分0秒   編集済
私は「他言無用」のライブを観たことが無いので、件のコント?の内容に対する評価は出来ません。まあ、この一座は「ザ・ニュースペーパー」の流れを組んでいますので、大体の内容は想像出来なくも無いのですが・・・。(*「ザ・ニュースペーパー」のライブなら観たことがあるので。)

ただ、今回の「事件」が、皇室を「ネタ」にしたコントや芝居等をしている他の芸人に波及するか否か、私はそこが心配です。

また、「9条の会」などが主催する集会では「ザ・ニュースペーパー(系の芸人)」などを呼んで世相風刺のコントを行うことがあるので(*実際に私の地元の「9条の会」の総会でもパントマイマーの松元ヒロ氏が天皇やブッシュ大統領の物真似コントを演じていました)、「運動」方面に何らかの影響が出ている恐れもありますね。

なお、「週刊金曜日」関連に問題を限定すれば、鬼薔薇さんが言われるように『「右翼による言論抑圧、“菊のタブー”復活」といったレベルで受け止め』るべきではないと考えます。「金曜日」は「買ってはいけない」論争の際にも、「文藝春秋」「週刊文春」からの批判を「右翼メディアからの攻撃」と捉え、議論を混迷させた前例もありますし。

それに、今回の一件もそうですが、自誌に関する論争が「誌面外」で起きても、その論争が誌面になかなか反映されないという「週刊金曜日」の欠点が、今回も露呈していますね。「買ってはいけない」「東郷健『オカマ』論争」等の問題の時もそうでしたが。今週号の投書欄にも、この問題に関する投書は<たった一つ>(編集部および「他言無用」の姿勢を「弱腰」とする投書)しか載っていませんし。そもそも、読者間の論争が活発化する前に「読者のみなさまへ」と題した編集部の見解を出してしまうのも、「市民派」を標榜する雑誌としては如何なものかと思いますし。


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足りないのは何なんだろう 投稿者:樹々の緑 投稿日:2006年12月27日(水)01時46分34秒   編集済
 「週刊金曜日」主催の集会における「人権侵害」問題、まことさんご紹介の映像を、私も最初の方を見てみましたが、たしかに鬼薔薇さんが言われるように「完敗」の観はありますね。

 「週刊新潮」も見ていないし、途中までで申し訳ないのですが、当事者もあえて放映による「人権侵害」の再発を避ける目的で具体的に言わないので、はっきりしない点はあります。

 それと、逆のシチュエーションはありなのか、つまり、「新潮」に同調する側が、「金曜日」から特定の問題でインタビューを受けるという状況ですが、そういうやり方を、最近はみなとっているので、ごく普通にあるということなのでしょうか。今回は、とにかく「集会」の主催者だったということで、たしかに「対等の言論当事者」ではないとは思いますが…。しかし、率直にいって「吊し上げ」が、このインタビューと放映の目的であると感じるのは、「感覚が古い」のでしょうかね。

 何か、「金曜日」側に本質的に足りないものを感じるのです。それが何なのかは、はっきりとは示せないのですが、いまの感覚でいうと、「たたかいの全局面を見通すパースペクティヴ」のようなものです。

 もちろん、不足していたものが、鬼薔薇さんが指摘されるような「言論の質」に対する厳しい態度であったことは、まず疑いないだろうとは思っています。その根底に、「言論」の素材とされる人びとへの深い理解の欠如があった、とも感じます。パロディは、本質的に「権力を嘲笑する」こととして受け止められないと、真面目な受け手に不快感を残すだけで、まったくの逆効果になる。そうしたギリギリの検討が、いつの間にかおざなりにされて、当日のパフォーマンスは、単に「乗り」に頼ってしまったのではないかと、思っています。

 しかし、だったら、このインタビューへの対応自体は、そうした「ギリギリの検討」を経た結果なのだろうか。私は、そこにもまた、「金曜日」側の同じような「甘さ」が繰返し露呈されているように感じられてならないのです。

 インタビュアーは、北村編集長へのインタビューの始めに、「自分たちも、自分と異なる見解を持つ者の言論の自由は厳格に擁護する、という立場だ」という趣旨を明言した上で、インタビューに入っています。
 けれども、それは単なるリップサービスに過ぎず、「この際、異論を持つ者のオウンゴールに便乗して、徹底的に痛めつけておけ!」という意図が感じられてならないのです。それは、本来、この集会のテーマであった「教基法改悪、共謀罪新設、憲法改悪反対」ということと、インタビュアーが問題にしている事柄とが、直接の関係をどのように持つのか、持たないのか、そうした真摯な検討は「脇に置かれて」しまっていることからも、ほぼ明らかだと思われるのです。

 こうした、いわば「論点逸らし」に対する厳格な対応を、「金曜日」側は果たして切実な問題として考えているのか。皇族に属する一定の人びとに対する度を超した揶揄や嘲笑が、それ自体許されないものだったとしても、批判者の狙いは、まさに当時緊迫し高揚していた「教基法改悪反対、共謀罪成立阻止、憲法改悪への地ならし反対」運動に対して冷水を浴びせることにあった、とは考えなかったのでしょうか。

 ですから、もしも「週刊金曜日」編集部や集会の主催者に「反省」の総括をすべき事柄があるとすれば、それは、「皇室に属する人への人権侵害」だけではなく、「たたかいへの否定的影響を及ぼした脇の甘さ」としてこそ、把握されるべきではなかったか、という感想を持ちました。


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Re: アジアプレス 番組紹介 投稿者:金 国雄 投稿日:2006年12月26日(火)22時39分28秒   編集済
 鬼薔薇さんの掲示板をほんの少し一瞥させていただきました(時間がなく鬼薔薇さん、
申し訳ありません)。そこでは、その番組の予告の動画サイトのアドレスが載っていまし
た。


「お前は誰だ」
http://www.dai2ntv.jp/p/z/075z/index.html

 一分間の動画予告


 私はささやかな自由時間と機会を得ると最近は、その内容(録画して)をチングさんに
お見せし、意見をお聞きするようにしています。

 どうしても時流(報道の姿勢など)に流されやすくなることにも抵抗があり、できる限
り自ら確認をするように心がけています。

 ほんとうにささやかなものですが、どうしても朝鮮(北朝鮮)に自ら出かけ確かめる術
が今のところないためです(以前、その旨を述べ朝鮮に入国できないか公言してみたので
すが反応は帰ってこなかった)。

 チングさんには、日本語、特に「漢字」が分からないため、お聞きすることに限界もあ
りますし、そのことに忌避(思い出すことや表立つことに強い抵抗感があります)し、他
に関心を向けようとする姿勢が強くあります。

 しかしできる限り見てもらい、意見を伺いたいと思います。

 <朝鮮(北朝鮮)問題の参考までに>

紹介:北朝鮮人権侵害問題啓発週間ネットライブ(アフガン・イラク・北朝鮮と日本)
http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/7738c49ac871fcc8c0684af39bb5f880
再開された六ヵ国協議、何の成果もなく休会(朝鮮民主主義研究センター)
http://www.asiavoice.net/nkorea/


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Re:アジアプレス 番組紹介 投稿者:金 国雄 投稿日:2006年12月26日(火)19時45分17秒
 きょんじゃさん、皆さん、こんばんは。

 きょんじゃさん、ご無沙汰しています。番組の紹介、ありがとう。きょんじゃさん、良い
年を迎えてください。

 今日も昨日に続いて「東京新聞」HPの特報欄から次の記事までを読んでいたところで
す。


『個人的発言』という詭弁 『核』へ誘導
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061111/mng_____tokuho__000.shtml
教育基本法改正背後に潜むもの 立花隆氏に聞く
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061110/mng_____tokuho__000.shtml
『袴田事件』 ボクシング界が再審支援
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061107/mng_____tokuho__000.shtml
与那国島 特区で辺境から国境へ 独立DNA脈々と
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061029/mng_____tokuho__000.shtml
無差別爆撃の系譜
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061023/mng_____tokuho__000.shtml
『共謀罪』法案 今週審議入りか
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061022/mng_____tokuho__000.shtml
重慶・東京空襲被害者交流ルポ 人々の思いとは
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061016/mng_____tokuho__000.shtml
多次元方程式の朝鮮半島 解くヒントは 東大・姜尚中教授に聞く
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061014/mng_____tokuho__000.shtml
『核実験』でどう出る米国 平岩俊司・静岡県立大教授に聞く
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061013/mng_____tokuho__000.shtml

<今日目にしたところより>

潘基文次期国連事務総長「6カ国協議進展に努力」(聯合ニュース日本語版)
http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?News_id=432006122601300
北朝鮮で深刻な食糧難、餓死者大量発生の可能性も(聯合ニュース日本語版)
http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?News_id=142006122600800
韓国開発の北朝鮮鉱物資源、来年初めにも輸入(聯合ニュース日本語版)
http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?News_id=022006122203500
「同居中の男性が女性だったとは…」(中央日報日本語版)
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=83093&servcode=400§code=400
韓国・ベトナム観光業界「日本団塊の世代をターゲットにせよ」(中央日報日本語版)
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=83069&servcode=400§code=400
在日3世李忠成、日本国籍取得で反町ジャパン入りか(朝鮮日報日本語版)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/12/26/20061226000046.html
中国の対北原油輸出、先月14%増(朝鮮日報日本語版)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/12/26/20061226000020.html
ブッシュ、専門家グループと北朝鮮のクーデタ可能性論議(東亞日報日本語版)
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2006122641898

 それでは。
  金 国雄 拝


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Re:皇室「タブー」につき>享安山人さま、金正雄さま、まことさま 投稿者:*鬼薔薇 投稿日:2006年12月26日(火)15時01分28秒
関連サイトのご紹介ありがとうございました。m(..)m
拙苑の[談話室]にも転載させていただきたく、一言お断り申しあげます。
 http://8717.teacup.com/onibara2/bbs

火をつけた『週刊新潮』の記事は読んでおりませんが、これらを一瞥すると、集会側の完敗という印象ですね、悪いけど。「週刊金曜日」編集長北村さんは、チャンネル桜のインタビューでしきりに「言論で」と繰り返しておられますが、問われているのはその「言論」の質でございましょう。そこに深く思いを致さず、今回の“騒動”を「右翼による言論抑圧、“菊のタブー”復活」といったレベルで受け止めているかぎり、反転への契機は掴みにくいのではないか、そんな印象を持ちました。
http://homepage2.nifty.com/onibara/



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拝見しました 投稿者:享安山人 投稿日:2006年12月26日(火)10時02分40秒
皆さんこんにちは。

まことさん、ご紹介ありがとうございます。
対談を視ました。北村氏は真摯に応じていたと思います。
氏の皇室、天皇制に関しての見解が思った以上に公平な視点であった為
好感が持てました。

週刊金曜日は私が北海道にいた頃は札幌中心街の書店でほぼ毎週目を通していましたが
大阪の実家に帰ってからは梅田の大書店以外では街の書店で見る機会がありません。


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「週刊金曜日」問題 投稿者:まこと 投稿日:2006年12月26日(火)07時11分32秒   編集済
Youtubeに右翼評論家の三輪和雄氏が「週刊金曜日」編集長の北村肇編集長に直撃インタビューした時の模様の映像がアップされています。およそ1時間近くの対談(?)です。ご参考までに。

・『「週間金曜日」北村編集長に訊く』

http://www.youtube.com/results?search_query=%E3%80%8C%E9%80%B1%E9%96%93%E9%87%91%E6%9B%9C%E6%97%A5%E3%80%8D%E5%8C%97%E6%9D%91%E7%B7%A8%E9%9B%86%E9%95%B7%E3%81%AB%E8%A8%8A%E3%81%8F


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ただ 投稿者:享安山人 投稿日:2006年12月26日(火)00時26分15秒
遠藤周作が終生悩んだように、「信仰に本当に自分は命を懸けられるのか?」
という問いが常に前にあります。
およそ惰弱極まりない自分が、主の説き給う隣人愛の為に
命を懸けられるのか。弾圧や迫害の前に呆気なく屈服するのではないか。
ニーメラー牧師やコルチャック先生のように昂然と抵抗できるのか。

死に至るその時まで自問自答し続けると思います。