2008年2月12日火曜日

掲示板「梁山泊」過去ログデータ 67

Re: 希望も1・2 投稿者:金 国雄 投稿日:2006年 5月20日(土)17時33分14秒   編集済
 樹々の緑さん、こんにちは。くれぐれもお体を大切に。そしてご家族の皆様にも
ご健勝でありますように。

>  実は、うちは朝日から毎日に変えて半年、最近、大手新聞では、毎日が辛うじて時々、鋭いことをいうと、半ば残念に思って(シェアの関係)いました。

 私も今回、両新聞(社説や付属記事)を読み比べてみて、毎日新聞の方のソースや
記者が取材で足を使ってかせいだ情報と、それを読み解く能力の方が格段に高いと思
いました。

 朝日新聞の方は、いまだ過去を引きずっている面があるのでは? と、ゆえにソー
スが時代についていっていないような感じが個人的には思えました。

>  金石範さんの記事は、紙の媒体で読みました。「在日が本国を引っ張れればよいのだが…」という述懐、アウトサイダーではありますが、非常に複雑な気持ちがしました。
>

 引っ張るということよりも本国の間違ったことには喧嘩してでも本国と対等にものが
言える状況にならなければとおもいます(是々非々)。本国が在日の足を引っ張る必要
もありません。在日には在日の歴史を築いていく自主性や気概がなければいけません。
そんな時代にならなければいけません。

>  先日、ある会合での在日の方々の発言からも、在日の人々の心の底にある気持ちを、これら団体が本当に汲み上げ体現しようとしているのか、疑問を呈する声がたくさん出ていました。そういう在日としてはごく普通の人々の声もあると思います。もちろん、マイノリティの権利擁護のために、団体として協力し合うことは正当だとは思っていますが…。
>

 その通りと思います。

 今しがた覗いた民団新聞(日本語版)では、相変わらず何が改革かよくわかっていな
いようです。

<特集>各界同胞の声
http://mindan.org/shinbun/news_t_view.php?category=13&page=25

 今回の脱北者支援問題について次のようなところを読むと、はっきりします。

<特集>民団・総聯 半世紀ぶり和解
http://mindan.org/shinbun/news_t_view.php?category=13&page=26

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 Q&A

 Q 在日社会にとって好ましい事と思いますが、事前協議には何か条件があったのですか?

 A 全く条件はありません。

 Q 民団は地方参政権、脱北者センター、本国墓参団の中止の3つの条件を呑んだとの噂がありますが?

 A 噂には根拠がありません。まず地方参政権要求運動については本団が継続して推進していく最重要方針です。河執行部もこれを継承することを宣明しています。脱北者支援民団センターは人道的な事業でもあり、より有効な方策を求めて一旦保留で、担当局が鋭意検討中です。母国訪問事業本国墓参団は、この事業の30年間の総括を含め関連部署との協議をすすめています。

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 こと脱北者支援問題では、いつの間にか「噂」になっています。毎日新聞では「民
主党(日本)」へは「今後、みあわせる」旨の挨拶回りを民団関係者が行っている民
主党幹部のコメントが載っていたはずです。同様な挨拶回りや連絡は、他の団体にも
行っていたのではないでしょうか。ときに4月の時点で。(「より有効な方策を求め
て一旦保留」との説明のみでは、民団HP上での支援サイト(リンク)の削除をふく
め今回の件での説得力には欠ける)

<参考までに>
韓日民間外交を強化 河・中央団長が改革談話
http://www.mindan.org/search_view.php?mode=news&id=6475

 では、

 「また、脱北者支援センターについて、金議長は「在日脱北者が今や100人近くい
る。今後は日本政府にも働きかけたい」と活動を拡大していく考えを示した。」

 とあり、

 このような説明が社会的に通用するのか私は知りませんが、ますます私や脱北者や
支援団体に対しては信用を失う。

 確かに昨日紹介したニュース、

民団内部で「歴史的和解」の後遺症
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/05/19/20060519000032.html

 には民団内部での熾烈な新旧の権力争いが存在することを紹介していす。しかし脱
北者支援問題に関しては報道の如くと私は判断し考えます。

 「これらの強い抗議の声に対し「今後も脱北者支援の活動を継続させる」と当初の
決定を覆す発言を行うなど、最終的にはどのような方針に固まるかはいまだに未知数
のようだ。」

 結果、在日の中から「将来、民団も総連もなくせばいい。」という言葉も出てくる
のでしょう。

 それでは。
  金 国雄 拝


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Re:希望も1・2 投稿者:樹々の緑 投稿日:2006年 5月20日(土)02時54分22秒   編集済
 金国雄さん、享安山人さん、こんばんは。とんでもない時間ですが…。
 (実は出張から帰ってまた溜った仕事に没頭させられてこんな時間です)

 実は、うちは朝日から毎日に変えて半年、最近、大手新聞では、毎日が辛うじて時々、鋭いことをいうと、半ば残念に思って(シェアの関係)いました。
 金石範さんの記事は、紙の媒体で読みました。「在日が本国を引っ張れればよいのだが…」という述懐、アウトサイダーではありますが、非常に複雑な気持ちがしました。

 先日、ある会合での在日の方々の発言からも、在日の人々の心の底にある気持ちを、これら団体が本当に汲み上げ体現しようとしているのか、疑問を呈する声がたくさん出ていました。そういう在日としてはごく普通の人々の声もあると思います。もちろん、マイノリティの権利擁護のために、団体として協力し合うことは正当だとは思っていますが…。

 いまの日本社会の、与党の議席占有率を笠に着たドサクサ紛れの医療・介護改悪で、私自身(その家族)が切り捨てられようとしているのに(というか、そうだからこそなのか)、金さんがおっしゃるように、いつも社会の手が届かずに切り捨てられていこうとするマイノリティの人々と、一緒にありたいと思う気持ちは、ひとしおです。どうしたら、有効に闘えるのか、それと、闘いの成果を待てずに、「待ったなし」の状況にいる人々に、いまどうしたら手を差し延べられるのか、自分自身は手足をもがれた状態に近いのですが、いつもそれを考えています。


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Re: 希望も 2 投稿者:金 国雄 投稿日:2006年 5月19日(金)22時19分19秒
 引き続いて

 まずはじめにお断りさせていただきますが、私はニュースにあるように「朝鮮総連
を通じて」と断定してその前提で記述をいたしません。あくまでも個人情報が何らか
の事情によって朝鮮当局に流れることを心配するものです。これは朝鮮にいる関係者
の人権、生命に直結する恐れが大変強い問題と思われるからです。

 なぜかということの参考までに次のニュースを紹介します。(毎日新聞HP)

特集ワールド:民団と総連、和解 作家・金石範さんに聞く
http://www.mainichi-msn.co.jp/tokusyu/wide/

 この中で今回の交渉に当たった民団企画調整室長の姜英之氏の証言です。(短いも
のですが)

 当然、交渉の過程で脱北者支援問題が取り上げられたものと思いますが、そのこと
で人権上生ずる重要な問題点など議論されたということが微塵も感じとれないほど、
交渉を担ったことに高揚する姿がうかがい知れるインタビュー記事です。

 民団指導部当局には脱北者問題は軽微の問題であったのではないかと。その個人情
報を守秘することとその義務に関してどのようななっているのかということが非常に
分からないところです。

 しかし当の脱北者にとって、またその家族、親族(朝鮮にいる)にとっては死活問
題となります。

 これは彼、彼女らが強く述べるところですが現在でも朝鮮は厳しい監視社会です。
ただし、社会状況の変化によって黙認、容認されるケースが増えてきていることもま
た事実のようです。

 例えば、韓国の歌謡を歌うことも非政治的であれば厳しく取り締まられることも少
なくなってきたようですしイヤリングをすることも以前は厳しい批判の対象であった
ようですが、これも表だって行わなければそれなりに問題はなさそうです。(問題に
なれば袖の下が有効となるでしょう)

 しかし政治的な部分では未だ厳しい取締りがあります。「保衛部」(国家安全保衛
部)のことが今でも頻繁に話の中で出てくるのが現状であり、脱北者の家族親族は間
違いなく監視下に置かれる。(証言では)

 このような朝鮮社会の現状を日本で生まれた在日などにはなかなか理解することは
できないようです。言葉の上で理解はできても。

 私もそのことで注意される場合があります。

 それでは。
  金 国雄 拝


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Re: 希望も 1 投稿者:金 国雄 投稿日:2006年 5月19日(金)20時47分15秒
 享安山人さん、こんばんは。本当に入梅を思わせるような季節ですね。

> 毎日新聞の今日の社説はいいですね。
> (うちで購読しているのは朝日新聞ですが)
> 同じ毎日にこんな記事も載りました。

 今日の朝日新聞にも同様な社説が掲載されたようですが、切り口の鋭さから言えば
今回の毎日新聞の社説は、鋭いものと思います。

 私は各新聞社の社説を担当する人たちがどのような方か、また社説を各部門が分担
して書いているのか良く分かりませんが、そのような体制の違いなども反映している
のかとも思った次第です。

 今日の朝日新聞の社説を見て、最近、元気がないようにも思います。毎日新聞の社
説を読んだものからすれば、二番煎じのような印象を受け内容からもインパクトが薄
い。どうしたんでしょうかね?

 各新聞社にも今は在日出身の記者がいるものと想像します。もう少しそのような方
たちが活躍される状況を朝鮮、在日問題などで願っております。

 二番煎じといえば、今日の享安山人さんへの「希望も」への返信として朝鮮(北朝
鮮)における人権問題に直結する在日脱北者の現状として今回の件と関連して危惧さ
れる問題を述べようとしましたが、今日の朝鮮日報日本語版の記事ですでに取り上げ
られた関係、私の今日の返事も二番煎じになります。

民団内部で「歴史的和解」の後遺症
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/05/19/20060519000032.html

 「脱北者情報が朝鮮総連を通じて北朝鮮に流れたりすることを憂慮している。これ
らの団体は、脱北者に関する各種の情報を民団と共有してきた。このため、脱北者た
ちの間にも、今回の民団本部の決定に対して大きく動揺しているという。」

 昨日の続きとして今日私もこの問題を取り上げようと思っておりましたが、二番煎
じを承知でその上で少しばかりお話をさせていただきます。

 動揺というより心臓が凍りつく思いだと想像されますし、私がいつも相談し意見を
伺う脱北者の方の言葉もそのような印象のものです。

 今回の件が公になる以前より私はこの問題で状況を説明してお聞きしていた次第で
す。また以前、平島さんの北朝鮮への再帰国のときの他の脱北者の方々より聞いた意
見の中にも日本在住脱北者の個人情報の朝鮮当局へ流れることの心配を強くいだいて
いたことの先例もありました。


 食事のため中断します。


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希望も 投稿者:享安山人 投稿日:2006年 5月18日(木)21時51分28秒
金国雄さん、こんばんは。

毎日新聞の今日の社説はいいですね。
(うちで購読しているのは朝日新聞ですが)
同じ毎日にこんな記事も載りました。

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060518k0000m040184000c.html


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Re: 情勢について 投稿者:金 国雄 投稿日:2006年 5月18日(木)21時21分36秒   編集済
 享安山人さん、こんばんは。

 脱北者支援に関して、今日の毎日新聞には次の社説が載りました。


社説:民団と朝鮮総連 脱北者支援に背を向けるな
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20060518k0000m070175000c.html


また<参考>までに紹介します。

民団・総連、和解と和合へ共同声明(民団新聞日本語版)
http://mindan.org/shinbun/news_t_view.php?category=13&page=22
総聯中央と民団中央の代表 歴史的対面と会談 共同声明発表(朝鮮新報日本語版)
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2006/01/0601j0517-00004.htm


 それでは。
  金 国雄 拝


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Re: 情勢について 投稿者:金 国雄 投稿日:2006年 5月17日(水)21時17分19秒
 享安山人さん、こんばんは。

> 民団が総聯と和解する傾向を見せていたことは朝日新聞での
> 民団への取材で知っていましたが

 私は長年、そのようなことを前提(織込み済み)として活動を行ってきた関係、今回
の件も朝鮮(北朝鮮&金正日)が拉致を認めたときと同様、あまり驚きはしません。逆
にもともと前身が同じ組織であった関係、歴史が繰り返す部分に興味を持つしだいです。

 今回の件に関して大方、肯定的に捉えているようですが、そのこと(和解と和合)に
関して私は現在、コメントを述べることはありません。対話が重要であることを否定は
しません。しかし両組織は真の改革をしなければならないと思います。真の改革が何か
ということが重要です。

 両組織が和解と和合ですか、そのことによって日本社会でのマイノリティーとして権
利、権益を求め擁護してともに共同歩調をとっていくものと考えます。確かにどの社会
であれ少数派の置かれている状況が非人権的、非人道的であってはならないはずであり
その社会における人権状況を映す鏡と思いますし、社会的弱者の人権はすなわち全体の
人権問題であると考えます。

 これは自由であるとか平等であるとか民主主義という社会の根幹に関わっていく問題
と思います。

 しかし今回、その在日のなかの最もマイノリティーと思われ支援が求められる彼、彼
女ら日本在住脱北者の人々の人権が、支援の保留という体裁ながら、政治的理由(取引
材料)によっていとも安易に簡単に取引され人権が侵される状況を思うに、両組織にそ
の道理性というか理論性というか人間性というかそのことを疑問に思うところです。

 在日社会にも厳しい階層性というものが存在するのでしょう。力がなく社会的に弱い
人ほど切り捨てられていく。脱北者の未来は、ここにあるのでしょうか? 彼、彼女ら
は、同じ在日であり同胞ではなかったのではないでしょうか。

 私はいつまでも社会から切り捨てられていく人々とともに生きて行きたいと願ってい
ます。

 それでは。
  金 国雄 拝


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続・情勢について 投稿者:享安山人 投稿日:2006年 5月16日(火)21時49分32秒
最近私の朝鮮半島関係の情報蒐集はマスメディアとインターネットに留まり
書籍を通じての基本的な勉強はなおざりにしてきました。
しっかりした本に依拠する必要があると痛感しています。


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情勢について 投稿者:享安山人 投稿日:2006年 5月16日(火)21時23分25秒
金国雄さん、こんばんは。

民団が総聯と和解する傾向を見せていたことは朝日新聞での
民団への取材で知っていましたが
脱北者支援「保留」というのは恥ずかしながら始めて知りました。
そして「事実は先行している」という事も。

明日のニュースに注目したいと思います。


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Re: 民団、総聯との和解と引換に脱北者支援保留か 投稿者:金 国雄 投稿日:2006年 5月16日(火)21時15分36秒
 享安山人さん、こんばんは。

 紹介のニュースによれば明日発表とのことのようです。明日発表される「これらの
内容を盛り込んだ共同声明」を読んでからコメントしても遅くはないでしょう。
(このような情勢にあることは享安山人さんもすでにご存知であったと私は思うので
すが、間違っていましたならお許しのほどを)

 「これらの内容」というのが何をさすのか今のところ私には良くわかりませんが、

 以下↓に<参考まで>。

「改革民団」の10大行動計画
http://mindan.org/shinbun/news_t_view.php?category=13&page=19

 両組織にとって「国是」ということが最重要、根幹的なことであり、いまなお変わ
らない点であることを改めて認識させられるものでしょうか。

 民団サイトでの「脱北者支援」も、いつの間にかすでに無くなっています。このよ
うな状況を普通、「保留」とは言わないですね。

 事実は先行しているということでしょう。

 「和解」と「融合」とが同意語かどうか私には、よく分かりません。

 それでは。
  金 国雄 拝